ゴルフ場の選択を設計家の名前で選ぶことはありますか?
そして最も多くのコースを設計した富澤誠造がおりますが、彼等は設計のプロで、プロゴルファーではありません。
日本人プロゴルファーではジャンボ尾崎や青木功、中村寅吉等がコース設計や監修を行っています。
しかし、自分の名前をゴルフ場の冠にした設計家は日本人ではいません。
浅見ゴルフ倶楽部を設計した浅見緑蔵(1908年~1984年)は日本プロゴルフ界の黎明期に活躍した選手ですが、彼が1928年に達成した日本オープンと日本プロの最年少優勝記録は現在も破られていません。
その後、日本プロゴルフ協会の理事長を経て設計家として29コースを設計しました。
特に浅見GCは用地取得の計画時から奔走。
設計家の枠を越え心血を注いで生まれたコースがこの浅見GCなのです。
そうして念願だったメジャートーナメントの開催(1979年日本プロ開催)した時、浅見緑蔵の思いたるや、いかばかりだったでしょう。
今年(2024年)、9月に浅見GCは50周年を迎えます。さて、どのようなコースなんでしょう。
JGJA日本ゴルフジャーナリスト協会会員でゴルフ歴35年、年平均40ラウンド、これまで700コース以上をプレーしている私が実際にラウンドしてきましたのでレポートしますね。
Contents
浅見ゴルフ倶楽部の口コミと評判
ゴルフ場へのアクセス
常磐道は渋滞知らず。水戸インターからも近いです。石岡小美玉ICから20kmのゴルフ場に行くなら浅見GCのほうが時間的には近いです。
住所:〒319-0306 茨城県水戸市杉崎町1916-1
TEL:029-259-3811
常磐自動車道/水戸ICより5.7km(約9分)
JR常磐線・友部駅下車
タクシー:友部駅から約10分
【クラブバス】あり。要電話予約。朝は8:20と8:45の2便。コースまで約10分です。
浅見ゴルフ倶楽部のドレスコード
若い方、ゴルフ初級の方は「ゴルフはおしゃれして行くもの」と覚えましょう。
推奨ドレスコード
来場時・プレー後の館内はジャケット着用(7・8月・猛暑日は除く)
NGな服装
- ジーパン・スウェット・ジャージ
- Tシャツ・襟がないシャツ
- サンダル・スリッパ・スニーカー
- Vネックシャツ
- 裾だし
- キャミソール・タンクトップ
- 超ミニスカート
- ホットパンツ
浅見ゴルフ倶楽部のガイドラインには「ジャケット着用が好ましい」「ハーフパンツ時はハイソックスの着用が好ましい」と、「好ましい」という表現が使われていますが、これはMUSTと考えましょう。
非日常のゴルフ。女性はとてもファッショナブルです。
それに見合うよう、夏でもシアサッカーのジャケットでキメて行きたいですね。
浅見ゴルフ倶楽部の練習場
ドライビングレンジ
ドライビングレンジはクラブハウスから徒歩2分ほど。
210yd、25打席(内、10打席は屋根付き)、料金は25球 330円です。
コインをキャディマスター室でサイン購入して向かいましょう。
練習場へは数本のクラブを持っていきますが、アイアンは最初のショートホールの距離に合う番手のクラブをチョイスしましょう。そうして、ショートホールで1オンすれば、その後のプレーにも良い効果がありますから。
バンカー練習場とアプローチ練習場
ドライビングレンジの横にはバンカーとアプローチの練習場があります。
バンカーは2名が練習できる広さ。かなりアゴが高いバンカーですが、コースも同じくらい深いです。
砂質はコースごとに異なります。また、気候や季節によって砂の重さは変わりますので時間があれば練習して、砂質を身体に覚え込ませましょう。
アプローチもバンカーと同じグリーンを使用します。20ydくらいの練習ができます。
他のプレーヤーの球に注意して練習しましょう。
パター練習場
パッティンググリーンはクラブハウスの前に3面あります。
私がラウンドした時期はグリーンにエアレーションを施しており、砂も撒いていたので、スティンプメーターは9.0ftの設定でしたが、速い時は11.0ftにもなります。
浅見ゴルフ倶楽部はグリーンが難しいことで有名なコースです。
2mくらいを4方向から打って、タッチを記憶しましょう。
特に下りはビビッて打つと、芝目に負けて球がヨレます。ゆっくり、しっかりしたタッチで打てばラインが出せますよ。
浅見ゴルフ倶楽部の攻略法
コース全体の特長
27ホールのレイアウト。コースローテーションは北⇒中、中⇒南、南⇒北です。
今回は南コース⇒北コースとラウンドしたので、中コースは紹介していません。
フェアウェイは広くフラットなライも多いがホールごとのレイアウトが凝っており、コース
マネジメントをして挑まないと大怪我をする考えさせるコースです。
ラフは長くなく、季節的に芝目も粗かったので比較的出しやすいライでした。
コースを仕切る林は松や杉ではなく、広葉樹。これは桜や紅葉のシーズンには美しくなりますね。メンテナンスも良く、全体的に高級感が漂います。
ハザードはとても効いています。
ガードバンカーは深く、アリソン型で、傾斜している箇所もあるので難しいショットが要求されます。
バンカーエッジは鋭くカットされていて、遠くからでも威圧感を与えます。
スコアをまとめるにはバンカーは徹底的に避けることでしょう。
池の多さ、大きさも浅見CCの特長。特に南4番は欲を出してはいけないホールです。
メンテナンスが素晴らしく難しいグリーンと評判です。
開場時は2グリーンだったのを1グリーンに改造したため広大で2段グリーンが多く、ピン位置によっては苦労するでしょう。
スティンプメーターは今回9.0ftでしたが、ハイシーズンには11.0ftにもなるそうです。ピン下にアプローチすることが鉄則ですね。
<南コース>レギュラーティー
1番ホール 395yd Par4
打ち下ろし、池越えのミドルホールです。
ティーイングエリアからは池が見えないのでプレッシャーを感じずにティーショットしましょう。
フェアウェイは左に傾斜しているので狙いは右サイドの斜面です。
スライサーにはラッキーですね。斜面中腹に落とせば球はフェアウェイまで出てきます。
左側に打ちこんでしまうと1ペナです。
左クロスバンカーまでは約190ydです。
IPフラッグまで飛ばせば2オンを狙えますよ。
グリーンは横長で奥行きは25ydしかありません。
緩やかな2段グリーンで、受けています。
上からのパットは速いので、デリケートなタッチで。
2番ホール 340yd Par4
大きく曲がっている左ドッグレッグのミドルホール。
中距離ヒッターでもショートカットが狙えるレイアウトです。
ティーショットでフェアウェイセンターに球を置いても残りはショートアイアンの距離ですから無理しなくても大丈夫です。
グリーンは真ん中から奥は下っています。ピン位置により2打目の番手を考えましょう。
3番ホール 162yd Par3
池越えで打ち下ろしの名物ホールです。
ここでは浅見緑蔵が色々な仕掛けを用意しています。大きな池、正面に見える深そうなガードバンカー、風向き。
グリーンの両サイドは樹々が邪魔をして見えづらいです。プレーヤーは設計者の罠に引っ掛からないよう、マネジメントしましょう。
グリーン手前のガードバンカーはアゴがありピンまでの微妙な距離が残ります。
グリーン右サイドのバンカーは打ち上げとなります。
グリーンは奥行きが29ydもある広さ。そして奥にはハザードがありません。
打ち下ろしですが、距離通りの番手でゆったり振りましょう。
グリーン上からは下りのパットが残りますが、ガードバンカーに捕まるよりもParチャンスがあります。
4番ホール 402yd Par4
大きな池越えがプレッシャーになる名物ホール。
浅見緑蔵はこの池を見た時にリンクスのようなホールをデザインしようと思ったのでしょう。難易度が高いホールに仕上がりました。
池を越えてフェアウェイに到達させるには最低175ydのキャリーが必要です。
飛ばし屋は左側に見える木を越えてショートカット。230ydのキャリーでベストポジションです。
2打目のフェアウェイはフラットです。ミドルホールなので2オンを狙いたいところですが、カート道路の左側はOBの危険があります。
グリーン手前へのレイアップがオススメ。
ガードバンカーのアゴは高く、1打罰と同じくらいの難易度です。
グリーンは砲台。饅頭型のため真ん中がフラットで外側に向かって落ちていきます。
ピン位置にもよりますが、ピンオーバーの球はどんどん転がってしまいます。
5番ホール 340yd Par4
左サイドに林と池が続くミドルホールです。
ティーショットは右側の、のり面狙い。
球はフェアウェイに戻ってきます。
2打目は打ち下ろし。
ガードバンカーはポットバンカーで入れると距離を出すのが大変なのでグリーン右サイドを狙って打ちましょう。
グリーンの周囲は刈り込んであり、斜面です。アプローチでグリーンを外すと思いがけない場所まで落ちてしまうので注意です。
2段グリーンのため、ピンと同じ段にアプローチしたいですね。
6番ホール 541yd Par5
やや打ち上げのロングホールです。
ブラインドなので前のカートまでの距離を確認してからティーショットを。
1打目は右サイドの、斜面を狙いましょう。
H/C1のホールです。ボギーで良しくらいの心構えで挑みましょう。
2打目からもグリーンは見えません。
しかし右側の大木がスタイミーになるので避けて打ちます。
大木からは打ち下ろし。グリーンまで約140ydです。
グリーン周りはガードバンカーに囲まれており、高い球でグリーンに直接乗せたいところ。
しかし、手前正面の大きなガードバンカーは埋められてラフに改造されているので花道は開けています。
グリーン奥行きは22ydしかないのでオーバーは禁物。奥は傾斜しておりOBが浅いので手前から攻めたいです。
7番ホール 355yd Par4
右ドックレッグのミドルホール。
右コーナには大きな池があります。ここまで約210yd。
池の横のフェアウェイ幅は35ydほどしかありません。
ここは210yd以下のクラブで池の手前に球を置くのが賢明です。
池の手前からでも110ydほどでグリーンを捉えられます。
池は縦に長いです。
また、グリーンは奥から速いのでピンの手前に付けるようにしましょう。
8番ホール 165yd Par3
やや距離のある池越えのショートホール。
グリーンまで届くクラブで1オンにトライしたいですが、ロングアイアンで力むとフックするものです。
池とグリーンの左サイドはスペースがあるのでフックボールなら大丈夫。
しかし、スライサーは慎重に。自信が無ければ池の左サイド、桧を目印にレイアップしてもOK。
池はかなりの大きさです。初心者はほぼ池ポチャでしょう。
グリーン左サイドは広々としています。1打目をこのラフに置けたらParチャンスです。
9番ホール 506yd Par5
左ドッグレッグで距離のあるロングホールです。
以前は左サイド170yd地点にクロスバンカーがありましたが、(2枚目の写真)現在はラフに改造されています。
ティーショットはフェアウェイをキープしたいです。
2打目は打ち上げ。ピンが見えないので方向が定まりませんが、左サイドはグリーンまでのり面が続いており、安全ゾーン。逆に右サイドにはクロスバンカーが隠れています。
グリーンは縦長の2段グリーンです。
ピン位置を確認して、ピンと同じ段にアプローチしましょう。
<北コース>レギュラーティー
1番ホール 503yd Par5
気持ちの良い打ち下ろしのロングホール。
目標は右サイドのクロスバンカーの左。ここまで約200ydです。
フェアウェイは広く、フラットなライ。FWウッドで距離を稼ぎましょう。
左側の林の裏側には池が隠れているので、大きく曲げてはいけません。
1番ホールのガードバンカーはアゴが低いのと砂質も適度に柔らかいので脱出は容易です。
グリーンは広大。2段グリーンで右側が高くなっています。アプローチではできるだけピンそばへ。
2番ホール 339yd Par4
池越えのミドルホールです。ティーイングエリア前の池は気にしないで。
しかし、ティーショットが右の林方面にフケた場合は池ポチャの可能性大です。
池はティーイングエリアから見えません。フェアウェイをキープしましょう。
2打目はグリーン右側のガードバンカーだけには入れないように花道へショット。
ガードバンカーはアリソン型で少し難しいです。
グリーンはやや砲台。大き目のクラブで狙うのがコツです。
3番ホール 170yd Par3
距離のあるショートホール。目の前の池は気にしなければ大丈夫です。
それよりも、やや打ち上げている事に加え、風向きにも注意。
3番ホールの設計家の罠はグリーン周りのガードバンカーとグリーン奥の傾斜です。
ロングアイアンで1オンを狙うと方向性がブレます。
ガードバンカーはかなり大きいので手前にレイアップしてもOK。
広いガードバンカーから距離を出してピンを狙うのは至難の業です。
長いショートホールは2オン1パットでいきましょう。
4番ホール 363yd Par4
ほぼストレートのミドルホール。
フェアウェイは狭く30ydほどしかありませんが、左サイドののり面はグリーンまで続いています。のり面の麓をターゲットにしましょう。
逆に右サイドは林の密度が高く、大叩きするかも。
2打目は見た目よりも打ち上げで10~15ydも上っているので1クラブ上げる選択を。
グリーン右側には大きなガードバンカーがあります。
アゴは低いので脱出は容易ですが、アプローチは右に外さないようにしたいですね。
砲台グリーンなので、ランニングアプローチで寄せましょう。
5番ホール 549yd Par5
距離のあるロングホールです。
H/Cも1ですからボギー狙いでリラックスショットを心がけましょう。
フェアウェイは狭いので、右サイドの斜面狙い。
冬ならフェアウェイまで転がってきます。なお、左側の林は1ペナです。
2打目も右サイドののり面を活かしましょう。
FWウッドではなく、得意のミドルアイアンで繋いで4オンでいいんです。
グリーンは右から左に傾斜しているので、ピン右側へアプローチしましょう。
6番ホール 329yd Par4
距離の短いミドルホール。ここはParを獲りましょう。
右ドックレッグですが、ショートカットを狙ってはいけません。
フェアウェイの広いゾーンに軽く球を運ぶ感じでいいんです。
右サイドのガードバンカーはかなりの広さ。バンカーから一発で脱出できないかも。
ガードバンカーには入れたくありません。
特に右サイドのバンカーは打ち上げになる上にピンまでの距離もあるので、コントロールが難しいです。
2段グリーンです。
このグリーン形状だとピンはほとんど左側に切ってくるはず。左サイドに乗せるようにしましょう。
7番ホール 139yd Par3
距離の短いショートホール。
グリーンは大きな2段グリーンで、ピンと同じ段に乗せないと3パットもあり得ます。
ピン位置により番手も変わりますね。
ガードバンカーは少しでもキャリーが足りないと球を飲み込みます。
大きめのクラブを選択しましょう。
それにしても高低差が激しいグリーンです。
スティンプメーターは9.0ftですが、上からはデリケートなタッチが必要です。
8番ホール 394yd Par4
右ドックレッグのミドルホールです。
右サイドの松林は背が高くショートカットはまず無理。
コースなりにインテンショナルスライスが打てる方のみチャレンジしてもいいでしょう。
ティーショットをフェアウェイに置けたら、2打目はおよそ170ydくらいでしょう。
フェアウェイセンター、グリーン手前50ydに大きなクロスバンカーが控えてます。
ここだけには入れず、グリーン近くまで届くクラブでレイアップしましょう。
グリーン両サイドのガードバンカーも厳しい形状なので、入れたくありません。
しかし、このバンカーエッジの刈り込み方を見てください。
美しく鋭角にカットされています。ココを見るとコースの管理の良し悪しがわかります。
トーナメントコースは必ずバンカーエッジはキレイにカットしています。
9番ホール 389yd Par4
右ドックレッグのミドルホール。右サイドにOBと池がある難ホールです。
ドッグレッグの右コーナーにある池を越えるにはキャリーで210yd必要。
無理をせずフェアウェイを確実にキープできるクラブ選択を。
2打目はグリーンが砲台なので1番手は上げて狙いたいです。
両サイドのガードバンカーは難易度が高いので花道へ。
コントロールに自信がなければ手前に刻んでも良し。オーバーするとOBが浅いので手前からが肝心です。
グリーンが縦長で広いのでグリーン手前から距離を調整できるアプローチのほうがParチャンスがあります。
<中コース>
中コースは飛距離よりも方向性を重視したいコースです。
スタイミーとなる木や池の罠に引っ掛からなければ比較的スコアがまとまります。
今回は北コースをラウンドできなかったので、次回ラウンドした際は追記します。
売店
売店は南6番と北7番にあります。
いずれも無人ですが、自販機があります。小銭を持っていなくてもスコアホルダーをかざすだけで購入できます。
ビールやチューハイもありますよ。
驚きなのがトイレ!すっごくキレイです。
ウォシュレット付きですし、エアコンも稼働しています。暑い夏はしばらくここで涼みたいくらいですね(笑)
カート
カートも凄いです!最新型。
浅見GCはカートがフェアウェイ乗り入れ可なんですが、タイヤが太くて芝を傷めないようになってます。
フェアウェイへの乗り入れはこのタイプのカートのみだそうです。
カートNAVIも最新式でとても見やすいのですが、それより後部座席にまでモニターが装備されているのが凄い!
スコア、順位、ピンポジ、それと広告が放送されてます。
天井には衣類入れネット、クーラーボックス、荷物の収納は上部だけですが、全然不便ではありませんでした。
カートのエンジン音が静かで快適!もしかして電動なのかな?
スコアカード
27ホールあるのでスコアカードは横長です。
コースローテーションは北⇒中。中⇒南。南⇒北。とラウンドします。
売店、WC、避雷小屋の場所がちゃんと明記してあります。書いてないスコアカードって意外と多いんですよね。
好感が持てます。
特筆すべきは紙質。しっとりとしたマット系で鉛筆の書き味もスムースです。カラーリングもいいですね。そして浅見GCのこの豹のロゴがカッコいいんです。
ところで、アマチュアはプレー前に確認すべきことがあります。
スコアカードにはホールごとの難易度を示すHDCPが書いてあります。
H/C1は難しいホールなので慎重にボギーでも良しとしましょう。
逆にH/C9のホールは果敢に攻めてParを獲りにいきましょう。
設計者は浅見緑蔵
冒頭にも触れましたが、浅見GCを設計した浅見緑蔵は天才プロゴルファーでした。
18才で初出場した第1回日本オープンでは、あの赤星六郎に次いで2位。しかし、翌年には優勝し、同年日本プロにも優勝。
10才から近所の東京ゴルフ倶楽部・駒沢コースでキャディのアルバイトをし、安田幸吉の弟子になって16才で初めて程ヶ谷CCのコンペに参加したそうですから、短いキャリアでトッププロに昇り詰めたんですね。
兵役後の23才には日本オープン、日本プロ、関東プロの公式戦全てを制し天賦の才を発揮。
アメリカへ宮本留吉らとともに派遣され大活躍しました。
しかし、30代で結核を患い競技を断念。レッスンや、ゴルフ場の設計、日本プロゴルフ協会の設立に奔走します。
弟子には中村寅吉らがいます。
コース設計では1959年の大宮GCが最初。
その後、1989年の瀬戸大橋CCまで29コースをデザインしました。
プレーヤー目線で設計されたコースは、飛距離だけではないマネジメントを要求する仕掛けが隠されています。
特に浅見GCは計画から開場までに4年間を擁し、その後3年間をかけて自身が改造、手直しを行い、コースには毎日のように浅見緑蔵の姿があったそうです。
本人が自信作と認める浅見GCですから、「ビッグトーナメントを自分のコースで」という思いが強く、第47回の日本プロゴルフ選手権を開催し、ついに念願が叶いました。
1963年~69年 日本プロゴルフ協会 第2代理事長歴任
2012年 第1回日本プロゴルフ殿堂入り
浅見ゴルフ倶楽部の施設をチェックしました。
クラブハウス
1974年9月に開場。2024年に50周年を迎えます。
クラブハウスは2018年に改装したそうで、大変キレイでおしゃれなデザイン。古いゴルフ場は見学に来たほうがいいほど。
フロントの前にラウンジを構えているスタイルも新しいですね。
カラーリングが統一されていて落ち着きがあります。受付ではGORAチェックインが使えます。
喫煙室はクラブハウスを出て左側にあります。このブースもおしゃれな造りです。
煙が広く漂うこともなく非喫煙者にも配慮しています。
ロッカールーム
どっしりとした木製の扉と黒のコントラストが効いているおしゃれなロッカー。
幅もしっかりあって大きな荷物も収納できますね。
スリッパや靴ベラもロッカー内にあり感染症対策的にもGoodです。
また、女性向け対応にも浅見GCは細かな心遣いを感じられます。
ピンクを基調とした廊下をすすむと、このお姫様のようなロッカーですよ。
これはテンション上がりますね~。
化粧室
浅見GCは化粧室も美しいんです。
うがい薬とコームの他にスキンクリームも用意してありました。
ペーパータオルが脇にありますが、布タオルも設置しています。
また、個室WCは往年の名選手の写真が飾ってあり、最新型のウォシュレットで気持ちいい空間を演出してあります。
レストラン
全面ガラスで景観を堪能できる明るいレストラン。
照明を天井埋め込み型にリニューアルしたことで広く明るく感じられます。
レストランからはコースが見渡せて気分いいです。
ランチはフリードリンクです。これは嬉しいですね。
Birdie Clubというバーカウンターでは各種お酒が注文できます。
※値段はお食事付きプランの場合の差額
・茨城県産ブランド豚の厚切りポークソテー+1,200円
・浅見彩り御膳 +600円
・弓豚のひれかつ膳 +400円
・担々麺 +100円
・天ぷら蕎麦 +250円
・ロースカツカレー +200円
・ビーフカレー 差額なし
・いばらき乙女のずるびきうどん 差額なし
・ユッチャン冷麺 +200円
・ユッチャンビビン冷麺 +200円
・(日替わり)鮪とかんぱちの刺身定食 +400円
・(日替わり)チキン南蛮 +150円
・(日替わり)香味野菜のおろし油淋鶏 +150円
・(日替わり)豚しゃぶクルミつけ麺 +150円
・(日替わり)肉だんごつけ蕎麦 差額なし
メニューが多すぎて悩みます。
友人は日替わり定食の「鮪とかんぱちの刺身定食」を。
私は「チキン南蛮」をいただきましたが、とても美味しかったですよ。
料理の美味しいゴルフ場って記憶に残るんですよね。
おつまみも美味しそうです。お酒好きなら必ず注文してしまいますね。
また、食後や、ゴルフが終わった後などにデザートはいかが?
お風呂入ってサッパリした後って冷たくて甘いものが欲しくなるのは女子ばかりではありませんから(笑)
大浴場
モダンなデザインの大浴場。センターに浴槽があり、洗い場は仕切り付きなので、お隣を気にすることなくシャンプーできますね。
ロッカーと同じように浴室も脱衣所も木の色と黒を基調にしたおしゃれなデザインです。
化粧品はルシードのヘアトニック、リキッド、化粧水とヘアスプレー、ヘアフォーム、スキンクリーム、メンタムなど充実しています。
女性の浴室はもっと凄い。
立って入れるジェットバス。洗い場は個室です。
シャワーヘッドは「秘泡ファインバブルプラス」です。
ステンドグラスまで窓にはめ込まれています。
明るいパウダールームには雪肌精シリーズが常備されています。個室もあるんです。
男性用よりもかなり豪華ですね。(笑)
ドライヤーはSALONIAを導入。
長い髪の女性もスピーディーに乾かすことができます。
最近は女性客のために改装しているゴルフ場が増えてきましたが、とても良いことです。
これなら女性も喜んで一緒に行ってくれますね。
プロショップ
プロショップは二木ゴルフの経営です。
そのため商品の充実度がハンパありません。
ボールやグローブ等の消耗品だけではなく、ウェア、シューズ、キャディバッグまでディスプレイされていました。
ゴルフ場のプロショップは掘り出し物が見つかる穴場ですから、素通りするのはもったいないですよ。
ゴルフ用品だけじゃなく、アクセサリー類も豊富でした。
腕時計や、スマホケース、バッグや、化粧品などもラインナップされていました。
お土産
お土産の品揃えを見るとゴルフ場のホスピタリティがわかります。
帰宅する家族向け、会社向け等、渡す相手の事を考えてゴルフ場はお土産をラインナップしています。
商品のバリエーション、価格帯、生鮮食品などゴルフ場の仕入れ担当者がお客様の喜ぶ笑顔をイメージしてディスプレイしていることがよくわかります。
特に奥様向けに、お土産を買って行った方が次回のゴルフもスムーズに行けますから、必ず立ち寄りましょう。
浅見ゴルフ倶楽部の評価
評価 | 解説 | |
---|---|---|
コースの面白さ | 5 | 挑戦欲が掻き立てられるか。 |
コースの起伏 | 4 | 起伏があるほうが数値が低い。 |
フェアウェイが広い | 4 | フェアウェイの幅。 |
距離が長い | 4 | レギュラーティからの距離。長い方が数値が高い。 |
グリーンの難易度 | 5 | アンジュレーションが効いているか?難しい方が数値が高い。 |
ハザードの難易度 | 4 | バンカーや池等の数や配置。難しい方が数値が高い。 |
OBの危険度 | 3 | OBゾーンが近いか?危険度が高いほど数値が高い。 |
コースの景観 | 4 | コースからの眺望。植栽の美。 |
メンテナンス | 5 | 下草の処理や、グリーンの状態など。 |
付帯設備・キャディ | 5 | 練習場の充実度。カートやグリーンの解説等(キャディ含) |
料金 C/P | 5 | コース評価に対して料金が安ければ数値が高い。 |
アクセス | 5 | 都心からの距離。最寄りICからの距離も参考。 |
食事が美味しい | 5 | メニュー量や味、レストラン充実度など。 |
ホスピタリティ | 5 | スタッフの姿勢。設備や備品の心遣い |
楽天GORAのクチコミ評価の8項目より多い15項目で診断しました。
浅見GCは他人に教えたくない穴場コースです。
コースは浅見緑蔵が自身の名前を冠に付けただけあって素晴らしいレイアウト。
セパレートされている樹々は広葉樹が多いので、桜や紅葉の季節には素晴らしい景観となるでしょう。
芝やハザードのメンテナンスも整っており、快適にラウンドできます。
また、クラブハウスのおしゃれなこと!特に女性は喜ぶはず。
カップルでのゴルフから上級者まで幅広く対応できるコースです。
このように名門コースの雰囲気がたっぷりなのに料金はリーズナブル。こんな素敵なゴルフ場を見つけられたことが嬉しくなるほどです。
(2024年4月取材・構成:JGJA日本ゴルフジャーナリスト協会会員 影山 篤)