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女子プロゴルファーのステップアップの場を提供!ジャパンサーキット・レディース(JCLO)代表理事・高橋潤さん

いまや女子プロゴルフ界は渋野日向子プロや畑岡奈紗プロといった黄金世代の活躍で大変盛り上がっています。

合格率わずか3%のプロテストに合格してもLPGAでツアープロとして戦える選手は100名ほど。その他750名以上の選手は試合にすらほとんど参加できません。

一般社団法人ジャパンサーキット・レディース推進機構(以下JCLO)はそうした選手のために年間10試合前後を主催しています。

本日は代表理事の高橋潤さんにお話しを伺いました。

Q:ジャパンサーキット・レディスを設立しようと思ったキッカケはなんでしょうか?

A:「ジャパンサーキット」という前身のゴルフ大会がありました。それは男子、女子、シニアというクラス分けをしており、私も参加していました。

その大会が中断してしばらく経ったころ、野崎現理事が復活させるために動き、競技ゴルフからは退いていた私にお声がけがあったんです。

ゴルフ業界に恩返しを考えていた私にはありがたいお話しでした。それが2014年頃ですね。

Q:前身のジャパンサーキットから女子のみの大会にしようとしたのはどうしてですか?

A:当時、女子プロゴルフ界は宮里愛、横峯さくらが築いてきた時代が終わり、落ち込んでいた時期でした。また、ゴルフで食べて行ける女子プロはわずかで、多くの女子プロがトーナメントに出場できないので試合経験を積めず、レギュラーツアーに上がれないまま引退という現実があります。

「彼女達に試合経験を積ませてステップアップして欲しい」

「引退を余儀なくされた女子プロにセカンドキャリアの斡旋もしたい」

という思いからジャパンサーキット・レディスが誕生しました。

Q:選手は現在何人登録しているんですか?アマも参加できるんですよね?

A:昨年は、関西大会も実施でき、300人弱の選手が登録しています。国籍もアメリカ、韓国、タイと広がりつつあります。中学生から高校生と言ったアマも参加しています。

Q:選手の参加方法と大会のシステムはどのようになっていますか?

A:まず、JCLOはゴルフをする全ての女子ゴルファーに、競技出場と賞金獲得の機会を与えています。

JCLOのプロフェッショナルゴルファーの定義は、

  • 自覚と誇りをもってプロ宣言をしているゴルファー
  • 主にゴルフで生計を立てているゴルファー

としており、これにはレッスンプロやティーチングプロも含まれます。

そして、JCLO出場資格は一定レベルの技量を持つ女子ゴルファーであれば、所有資格、国籍、年齢、所属団体等は一切問わず、以下の手続きを踏めばOKです。

  1. JCLOに登録をする(普通会員:無料、プレミアム会員:年会費2万円)
  2. Webからエントリーしてフィーを振り込む。プレミアム会員¥8,000、普通会員¥15,000。
  3. プレーフィーは各自精算(\8,000前後。コースによって異なる)
  4. 大会賞金の例としては優勝30万円 2位10万円 3位7.5万円~最下位¥5,000。 イーグル賞、ホールインワン賞は別途。

Q:2020年は9試合開催しています。毎回の参加者数はどのくらいですか?

A:大会参加者は40人前後ですね。

Q:コースの選定はどのようにされていますか?現在ゴルフブームでコースもJCLOのためでなく、ビジターに開放したほうが儲かるとか考えそうですが。

A:コースは知り合いのゴルフ場の支配人にお願いしますが、皆さんゴルフ業界活性化のために協力的ですので、コース選びに困ることはありません。コースとの関係はとてもいいですね。

Q:LPGAとは別の組織ですけれど、LPGAの傘下ではない理由はあるのでしょうか?

A:JCLOのスタート時は、LPGAの三次団体として承認していただこうと考え、相談に行きました。

しかし、LPGAの回答は「若い女子プロではなくて、レジェンズ(シニア)をやってください」と言われました。しかし、先ほど述べたようにすべての女子ゴルファー対象であり、年齢も問わないことを大前提として、JCLOを立ち上げたので、それはお断りしました。

だからと言ってLPGAとの関係が悪いということはありません。

Q:最近、女子プロを応援する大会が他にも出てきました。参考になっていますか?

A:2020年に実施された「サンクス・ウィメンズ・ゴルフツアー」は冠スポンサーに頼らず、チケット売り上げを賞金の原資とする大会、「マイナビNextヒロインズCup」は、ネットを活かしてファン投票による出場枠を設ける等、新しい試みで始まっています。

そして何より、昔から地道に開催され続けてきたATPゴルフツアーは、ツアー名称をISPS HANDA ツアーとなって安定して開催されてきたことは参考と言うよりもうれしく思います。

できるだけ、こういった機会を選手に与えられるように、試合日程を重ならないように配慮しています。

Q:JCLOでも現在のスタイルから発展させた形をお考えですか?

A:観客を入れたいですよね。入場料無料でいいんです。観客の声援が力になるし、見られていたほうが選手にも緊張や集中が生まれますから試合勘を養えます。

例えば、コースを貸し切りにし、観客を入れて選手がスタートした後に、プレーしたい観客の一部もその後、同じコースセッティングでラウンドする。

または、初日は「試合観戦Day」とし、翌日は女子プロと観客が組んでコンペを開催するとか。やりたいですねぇ。本当に。

開催コースは想定できるゴルフ場がありますが、告知、運営、スポンサードをどこかと組んでやりたいですね。

Q:アマチュアと女子プロのラウンドということであれば、以前から「サポーターズコンペ」として開催していますよね。

A:はい。こちらは主に大会スポンサー様や一部の個人会員に参加いただけます。

Q:そうでしたね。JCLOを応援する形として法人会員、個人会員制度がありますね。

A:入会するには会員の紹介が必要ですが、彼女たち女子プロを応援したいというご希望があればホームページから是非、お問合せください。

 

<法人・団体会員年会費>

年会費/1口 特典内容
特別会員 500,000円 ・契約選手とのラウンド無料 / 1回
・ティーチングプロによるレッスン無料 / 2回(設備費などは実費となります。)          
・契約トレーナー ・整体師 50%引き / 1回
賛助会員 200,000円 ・契約選手とのラウンド無料 / 1回
・契約トレーナー ・整体師 30%引き / 1回

<個人会員年会費>

年会費/1口 特典内容
登録会員 無料 ・ジャパンサーキット・レディスのご案内
賛助会員 50,000円 ・ティーチングプロによるレッスン無料 / 1回 (設備費などは実費となります。)
・プロアマ大会等、各種イベントの優先招待
・提携施設の割引サービス

Q:先ほどの観客を入れる大会の実現ですが、やはりスポンサーが課題ですか?

A:そうですね。LPGAと違い通常の大会であれば冠料金も100万円から可能です。協賛も10万円からできます。

2020年は中止になった大会がありましたので、興和さんに冠スポンサーになっていただいた大会もありました。

観客を入れた大会運営だとまた別になりますが、多くの協賛社を集め、放送局のご支援もいただいて是非、それを実現したいですね。いまの夢はそれですね。

『For all Lady’s Golfers』を掲げるジャパンサーキット・レディス。

女子プロゴルファー達に試合の機会を与え、プロとして戦える現場を提供し、日本のプロゴルフ界の底上げを目指しています。

スタッフの皆さんは手弁当で運営し、将来性のある女子プロにはJCLOをステップにし、トッププロを目指して欲しいという願いを込めて支援しています。が、まだ知名度が足りないため厳しい運営状況も事実です。

ぜひ、読者の中で興味を持たれた企業の方、アマチュアゴルファーの方は以下のサイトをご覧ください。

ジャパンサーキット・レディス
https://jpc-lady.org/
ジャパンサーキット・レディス サテライトサイト
http://www.jpc-lady.com/

ABOUT ME
影山篤/編集主幹・ゴルフジャーナリスト協会会員
JGJA・ゴルフジャーナリスト協会会員。 広告会社を経て株式会社アドコンダクターを設立。 ゴルフ歴35年、年平均40ラウンド、これまで700コース以上をプレー。ゴルフコースの設計者の意図を組み攻略法を分かりやすく解説することをモットーにするゴルフジャーナリスト。 テレビ東京・年始特番「フレンドリーゴルフ」を3年間担当 テレビ東京・レギュラー番組「塩谷育代のゴルフ魅せます」を担当 文化放送・レギュラー番組「牧野裕のナイスオンサタデー」にて4年間プロデュース業務を担当。近年では「観光+ゴルフ」というゴルフツールズムを提唱し、地方の活性化に力を入れている。高品質で安価なゴルフ場カレンダーも制作しているクリエイターでもある。 ※ゴルフラボでは取材記事も執筆させていただいております。 取材依頼・お問い合わせはこちら
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