「月イチゴルファー」という言葉があるように、サラリーマンは月1回~2回くらいしかラウンドできませんよね。
ましてや名門コースだと土日で2万円近くだし、高速代、ガソリン代を入れると、とても回数を重ねられませんね。
でも最近は「スループレー」が一般的になってきたので、名門コースでも1万円を切る料金でプレーできるようになりました。
アコーディアに経営譲渡することで不平を言うメンバーもいると聞きますが、ビジターにはありがたいと歓迎しましょう。
そこで、甘楽カントリークラブを午後スルーでプレーしてきました。どんなコースなんでしょう。
JGJA日本ゴルフジャーナリスト協会会員でゴルフ歴35年、年平均40ラウンド、これまで700コース以上をプレーしている私が実際にラウンドしてきましたのでレポートしますね。
Contents
甘楽カントリークラブの口コミと評判
甘楽カントリークラブの読み方はかんらカントリークラブです。
甘楽CCは1984年に日本女子オープンを開催するなど、名門コースとしての栄誉を受けてきた名コースです。
⇒群馬県の名門&高級ゴルフ場をみる
設計は安田幸吉。
プロゴルファーとして殿堂入りしている他、天皇陛下に献上するなどクラブ職人としての器用さも併せ持ち、コース設計家として小樽CC、カメリアヒルズCC等、50以上のコースを設計した名人です。
⇒安田幸吉設計コースをみる
そんな甘楽CCでしたが、所有する山田総業が民事再生法を申請したことにより、2007年よりアコーディアグループの経営となりました。
甘楽カントリークラブへのアクセス
上信越自動車道に甘楽スマートICが完成したため、アクセスがグッと良くなりました。
住所:〒370-2217群馬県甘楽郡甘楽町天引1955
TEL:0274-74-5151
上信越自動車道/甘楽スマートICから当ゴルフ場まで2.8km 約3分
JR上越新幹線・高崎駅下車 タクシーで約30分
【クラブバス】なし
甘楽カントリークラブのドレスコード
甘楽CCには厳格なドレスコードはありません。ジャケットの着用義務もありません。
基本的なマナーを守りさえすれば大丈夫です。
しかし、最近アパレルブランドがゴルフ業界に続々と参入し、特に若い女性はゴルフ場でおしゃれを楽しんでいます。
男性もゴルフメーカーではないウェアに身を包んで、非日常のゴルフプレイを楽しみましょう。
下記の基本的なドレスコードを参考にしましょう。
望ましい服装
- シャツの裾はパンツにIN
- 襟つきシャツ
- ハイネックカラー付き
望ましくない服装
- Tシャツ
- Vネック
- Uネック
- ヘンリーネック
- タンクトップ
- ジャージ素材のズボン
- ジーンズ
- サンダル類
- クロックス
- タオルをかける
甘楽カントリークラブの練習場
練習グリーンは2面。スティンプメーターは9.0ftです。
甘楽CCのグリーンはアンジュレーションがあまり無く、傾斜をケアするタイプのグリーンです。
2mくらいは上りと下りでタッチが変わりますので4方向から練習しておきましょう。
また、ドライビングレンジは180ydあり打席数は10打席です。料金は25球335円。
キャディマスター室でコインを購入してください。
甘楽カントリークラブの攻略法(ホワイトティー)
甘楽カントリークラブの特徴
距離(ヤード) | コースレート | |
---|---|---|
バックティ | 6,928 | 72.7 |
レギュラーティ | 6,512 | 70.8 |
フロントティ | 6,019 | 68.5 |
林間コースで、コースを区切る樹々は杉ではなく、松や広葉樹。フェアウェイは広く、フラットです。名門コースの風格があるレイアウトです。
⇒群馬県のフェアウェイが広いゴルフ場をみる
難易度は高くないので、良いスコアが出るコースだと思います。
⇒群馬県の初心者でも簡単!ベストスコアが出やすいゴルフ場をみる
2グリーンで、両方ともベントです。日ごとに替わります。
グリーンの芝目はキツくなく、傾斜のみ読んでパッティングすればOK。それほど難しくはありません。
メンテナンスも、よく手入れされているのですが、ピッチマークが多い印象でした。
これはメンバーが少なくビジターが多いコース。
またリーズナブルな料金のコースはマナーに劣る若い方が多くなるので致し方ない部分です。
⇒群馬県の安いゴルフ場ランキングをみる
ピッチマークはプレーヤーがその場で治さなければ半月も痕が消えないのです。
バンカーはアゴが高いガードバンカーが多いです。また、砂が厚いのは良いのですが柔らかすぎて、脱出が困難です。
そのせいか、バンカーエッジに砂が多く残ってました。
これはメンテナンスの問題でもあります。
きっとアコーディアに経営が代わる前は、バンカーエッジはクッキリと芝を見せていたと思います。
1番ホール 378yd Par4
スタートホールはストレートのミドルホールです。
今日の調子を知るバロメーターにはちょうどいいホールですね。
フェアウェイ右サイドのクロスバンカーは200ydで入りますので、フェアウェイセンターを狙いドライバーの調子を確認しましょう。
2打目はガードバンカーを避けて花道狙い。左グリーンですが右グリーンを狙って3オンを確実にしましょう。
ガードバンカーは広く、ピンを狙うと入る可能性があります。
1番ホールからバンカーに入れたくないですよね。3オン1パットでいいんです。
2番ホール 381yd Par4
2番もストレートのPar4です。
しかし、右サイドは斜面や池があるので左サイドを狙いたくなりますが、ここも200yd付近にクロスバンカーが。
2打目は残り距離を考えるとグリーンを狙いたくなりますが、この誘いに乗ってはいけません。
ガードバンカーの手前に球を置くよう、ショートアイアンで安全圏に。
ガードバンカーは大きく、砂がフカフカしているのでコントロールが難しいです。
3番ホール 367yd Par4
90度にドッグレッグしたミドルホールです。
飛ぶ人はショートカットにチャレンジしたくなりますが、フェアウェイのカーブ地点にティーショットを置けば残りは130ydほどで十分2オンが狙えます。
この地点からならフェアウェイの幅も広く、プレッシャーもあまりないですよね。
果敢に8番でグリーンを狙いましょう。
3番のガードバンカーには狭いながらも花道があります。ピン位置に関わらず花道狙いで。
4番ホール 140yd Par3
右グリーンを狙うショートホール。
距離も140ydですから乗せやすい距離です。
しかし、グリーン周りは5つのガードバンカーが取り囲み、方向がズレると即バンカーです。
乗せるだけなら120yd。自信のあるクラブで打ちましょう。
バンカーはアゴがあり、左足上がりになり、柔らかい砂だと脱出しづらいです。
5番ホール 360yd Par4
やや左ドッグレッグのミドルホールです。
右サイド200yd付近にはクロスバンカーと大きな木があるので左サイドを狙いたくなりますが、これはトラップです。
左サイドはちょっとヒッカケるとOBや林があります。
1打目をフェアウェイに置けば残りはショートアイアン。Parチャンスです。
グリーンから振り返るとフェアウェイは思ったより広いことに気づきますよね。
ティーショットであまりプレッシャーを感じないことです。
6番ホール 517yd Par5
ストレートラインのロングホール。
目の前の池は気にする必要はありませんが、林が左右に迫りフェアウェイが狭く見えます。そして左右のOBゾーンも浅いです。
そう、H/C1のホールです。
ティーショットは距離よりも方向性重視で打ちましょう・
2打目も方向性重視です。
2オンはよほどの飛ばし屋でないと難しいので3打目が得意な距離になるクラブを持ちましょう。
ロングホールで花道を狭くしているコースはほぼありません。転がしても乗るように設計しています。
ガードバンカーは浅いので恐れず3オンを。
7番ホール 345yd Par4
広いフェアウェイのミドルホール。
ティーショットはフェアウェイに残せればOKです。
問題は2打目。右の池は大きいので気になりますし、グリーン手前のガードバンカーもかなり大きくプレッシャーをかけます。
やや大きめのクラブでパーオンを狙いたいですね。
ガードバンカーはエッジが立っている箇所と砂でまみれている箇所がありました。
一流コースのバンカーエッジは角刈りのようにビシッと立っており、遠くからでもバンカーの存在を際立たせます。
8番ホール 149yd Par3
池とバンカーがガードするショートホール。
短いとバンカー。ヒッカケるとOBです。
このホールの狙い処は2グリーンの間です。ここならば寄せワンが狙えます。
もし、池ポチャしてしまったら、このオレンジティーから3打目として打ち直すことができます。
9番ホール 537yd Par5
甘楽CC最長のロングホールです。全体的に右にドッグレッグしています。
ティーショットは右サイドに隠れたクロスバンカーを避けてフェアウェイをキープしましょう。
2打目は左右のOBゾーンが深いし、ラフも含めると幅は広いので3Wでなるべくグリーンに寄せましょう。
この9番はParが取りやすいホールです。
気を付けるのはグリーンが2段グリーンということくらいですね。
10番ホール 351yd Par4
後半のスタートホールは幅広く打ちやすいミドルホール。
クロスバンカーもないので伸び伸びと振っていきましょう。
やや打ち下ろしですから飛ばせますね。
セカンドはガードバンカーと木が遮っていますので、木の左側を狙って。
バンカーは広いですがアゴは低いので例え入っても気にせずに。
グリーンはフラットでアンジュレーションもほぼありません、
11番ホール 297yd Par4
短めのフェアウェイ幅があるミドルホール。
しかし、クロスバンカーの遠近感がわからず、フェアウェイを横切っているように見えます。
フェアウェイ左サイドならば大丈夫です。
クロスバンカーは大きいので、入れてしまう人は多いでしょうね。
グリーン手前のガードバンカーはアゴがあります。
ティーショットがフェアウェイ左サイドに置いた方はバンカー越えの2打目。距離感に気を付けて。あまり大きいとOBです。
12番ホール 371yd Par4
大きな池が利いている名物ホールのPar4。
ティーショットは池に向かって打ちましょう。
池までは260yd以上あります。
フェアウェイをキープできれば残りは130yd前後のはず。
大きなバンカーが眼に入りますが気にせず軽くショット。
グリーンはやや砲台ですので、グルーン周りからの寄せはザックリに注意。
13番ホール 402yd Par4
打ち下ろしのストレートホール。
距離はありますが打ち下ろしなので1打目は距離を出せます。
左右ワンペナですが、広いのでセンターを狙いましょう。
2打目はやや打ち上げです。
手前のバンカーに入れぬよう1番手上げて打ちましょう。
バンカーもグリーンもほぼフラット。
乗せればラインは素直なので2パット以内で収まるでしょう。
14番ホール 143yd Par3
距離はさほどないショートホールですが、左サイドだけは打ってはいけません。
グリーンはやや砲台。左側は落ちています。
バンカーに止まればむしろ、ラッキー。
コントロールに自信が無い方はグリーン右サイドを狙いましょう。
バンカーは淵に止まらなければ大丈夫です。距離感が難しい砂なので出すことを一番に。
グリーンは小さく、ワンオンが少し難しいです。
15番ホール 346yd Par4
打ち下ろしの後、打ち上げになるミドルホール。
ティーショットは飛ばしましょう。
2打目は打ち上げ。やや左足上がりです。
フックボールが出やすいので、球を右足寄りに置き、少し右方向を狙って。
グリーン面が見えないアプローチは距離感が掴めません。ヘッドアップにだけ気を付けましょう。
16番ホール 484yd Par5
やや右にスライドするロングホールです。
右サイドの木の先はクロスバンカーがあるので、センター狙いで。
右サイドのバンカーはこのように縦長。意外と入ります。
2打目はグリーン手前のバンカー狙いでOK。まず届きません。
グリーンは左。バンカー越えですが、ピン位置に惑わされず、グリーンセンター狙いで寄せましょう。
17番ホール 127yd Par3
短いショートホールです。
簡単に見えるホールにはトラップがあります。
まず、ガードバンカー。そして風。
ガードバンカーは手前のみですので、少しだけ大きめのクラブで打ってもいいですね。
グリーン奥にOBはありません。
18番ホール 497yd Par5
打ち下ろしの最終ホールはロングです。
ここもドッグレッグするカーブ地点にクロスバンカーが控えているので、右の木の方向だけは避けましょう。
2打目も右サイドにクロスバンカーがあるので右は厳禁。
ずっとセンター狙いで打ちたいですね。
この18番ホールの最大の罠はガードバンカーです。見てください、この見事な形状のバンカー。真ん中ならOK。淵が危険ゾーンです。
Parを確実にしたいなら4オンで寄せ勝負です。
グリーンはそう難しくはありません。
コース内売店
売店は7番の前と16番の前にあります。もちろん無人です。
自販機は現金のほか、交通系カードや楽天Edyなども使えます。
ペットボトルが220円ですから少し高めです。
冷水機も備えてありました。
甘楽カントリークラブの施設をチェックしました
クラブハウス
シンプルなクラブハウスです。かつては名門コースだったのですが、建て替えたのかも知れません。
プレーヤーはクラブハウスに着いたら自分でキャディバッグを運びます。
チェックインは受付ですが、アコーディアカードを持っている方は機械によるセルフチェックインです。
精算はすべて機械です。午後スルーの場合はプレー前に精算します。
ラウンジ
ラウンジの家具も実にシンプル。1F奥にあります。
ロッカールーム
ロッカーも華美ではありません。横幅も狭く、シンプルな造りです。
なお、午後スループレーヤーはロッカー、レストラン、大浴場が使えません。
甘楽カントリークラブのレストラン
レストランは2Fにあります。メニューはいつものアコーディアスタイル。
関東地区のアコーディアは統一メニューです。
※午前からのプレーは基本的に食事付き
・うな重 +880円
・特うな重 +1,780円
・天重 +380円
・上天重 +680円
・信州白糸蕎麦と天盛 +480円
・信州白糸蕎麦と天盛とうなぎ小丼セット +1,060円
・信州白糸蕎麦と天盛と明太子小丼セット +810円
・信州白糸蕎麦と天盛と上州かつ丼セット +780円
・アンガスサーロインステーキ +1,180円
・国産牛焼肉ビビンバ +480円
・豚しゃぶ冷やし中華 +280円
・豚しゃぶ冷やし中華とうなぎ小丼セット +860円
・豚しゃぶ冷やし中華と明太子小丼セット +610円
・豚しゃぶ冷やし中華と上州かつ丼セット +580円
・豚しゃぶ冷やし中華とカレー小丼セット +530円
・豚生姜焼き +480円
・“厚切り”ロースカツ膳 +480円
・“厚切り”ロースカツカレー +480円
・ミートソースパスタ 0円
・合鴨と蒸し鶏のサラダランチ0円
・鯖の味噌煮膳 0円
・スパイシービーフカレー 0円
大浴場
大浴場はロッカールームの奥にあります。
午後スルー客は浴室を使えないので、浴室写真は撮れませんでした。
化粧品はルシードのヘアトニック、リキッド、化粧水、アトリックスのハンドクリームでした。
スコアカード
売店、WC、避雷小屋の表記がちゃんとあり親切です。
レギュラーティーはWHITEティーです。6,192ydですから平均よりはやや短めですね。
また、バックティーはブルーです。
バックティーの利用については貼り紙がありました。
1名のH/Cが13以下(土日)です。つまり常に85以下でラウンドできる実力が無い方がブルーティーからプレーすると進行が遅れる恐れがあるため自重しましょうということです。
H/Cは日本ゴルフ協会が認めた公式ハンディキャップということです。
自分の腕前を過信してバックティーからプレーしてOBを打っていたら後続組から笑われます。見栄を張るのはやめましょうね。
カート
カートは自走式。フロントガラスが半分開くリゾートタイプです。
自走式ですがこの日はコース内の乗り入れは不可でした。芝の状態が良ければカート乗り入れが可となります。
ゴルフラボでも再三「乗り入れ反対」を主張しています。ゴルファーたる者、芝をいたわるのは当然です。
天井にネットはありません。
後部のバスケットは2つ。クーラーBOXはありません。
なお、カートは最新式のGPSナビ付です。
プロショップ
アコーディアグループのプロショップは充実していることで有名です。
甘楽CCはスペースの都合で、ウェアが他よりも少な目でしたが、シューズはさすがの充実ぶりでした。
お土産
お土産はこの紀州南高梅のみ。お土産はほぼ皆無でした。
甘楽カントリークラブの評価
評価 | 解説 | |
---|---|---|
コースの面白さ | 4 | 挑戦欲が掻き立てられるか。 |
コースの起伏 | 5 | 起伏があるほうが数値が低い。 |
フェアウェイが広い | 4 | フェアウェイの幅。 |
距離が長い | 3 | レギュラーティからの距離。長い方が数値が高い。 |
グリーンの難易度 | 2 | アンジュレーションが効いているか?難しい方が数値が高い。 |
ハザードの難易度 | 4 | バンカーや池等の数や配置。難しい方が数値が高い。 |
OBの危険度 | 2 | OBゾーンが近いか?危険度が高いほど数値が高い。 |
コースの景観 | 2 | コースからの眺望。植栽の美。 |
メンテナンス | 3 | 下草の処理や、グリーンの状態など。 |
付帯設備・キャディ | 3 | 練習場の充実度。カートやグリーンの解説等(キャディ含) |
料金 C/P | 5 | コース評価に対して料金が安ければ数値が高い。 |
アクセス | 5 | 都心からの距離。最寄りICからの距離も参考。 |
食事が美味しい | 3 | メニュー量や味、レストラン充実度など。 |
ホスピタリティ | 3 | スタッフの姿勢。設備や備品の心遣い |
コースレイアウトはまあまあなのに、所々にメンテナンスの不備が見られます。
しかし、ゴルフをリーズナブルにやりたいプレーヤーには良いコースだと思います。
アコーディアグループのコースに行く際の心構えをしておけば楽しめるコースだと思います。
(2023年5月取材・構成:JGJA日本ゴルフジャーナリスト協会会員 影山 篤)
- 住所:〒370-2217群馬県甘楽郡甘楽町天引1955
- TEL:0274-74-5151
- 車:上信越自動車道/吉井IC 9 km
- 電車:JR上越新幹線 ・高崎駅からタクシーで約30分・約6000円
- クラブバス:なし